古い絵図?を見つけました。
昭和初期の図鑑のようなもの。
詳しく 『ぶんてう』 について書かれています。
「籠鳥としてよく人に知られ、頭上は黒色、背面は蒼灰色にして・・云々。」
「・・闘争を好み他鳥を虐み・・危害を加える事が多い・・」
「食餌は他の金腹科雀科のものと同じく主に穀類、草實及び小昆虫にして・・・」
「巣は原産地にては叢草の間に草葉、藁屑、糸根等を以て営み大形にして側口を有する
袋形をなし六七個の卵を産む、卵殻は白色無地である」
「文鳥の種類
原種文鳥の他に白文鳥、櫻文鳥の二種類がある。
白文鳥 羽毛全身純白にして光澤あり、嘴色の鮮紅 一際引き立ちて艶である。
人為淘汰の結果作成せられたるものにして最初に体の一部に白い刺毛のある鳥を撰びて
交配し漸次代を重ねて終に固定したる白色種を創造したるもので全くの家禽である。
しかも此の創造種こそは我国、特産として世界に誇るべきものであろう。
今から百年以前文鳥飼育の盛なる名古屋附近にて作成せられ飼鳥としての優である。
猶籠鳥としては原種並文鳥よりも巣引遥に巧である。
櫻文鳥 俗に駄文と称せられてゐるものにして白文鳥の子の中、
体の所々に白の刺毛ありて總体に色淡く即ち原種に帰りたる遺伝上の變(変)種である。
巣引も並文鳥よりは上手なるも白文鳥に劣る。
猶他に頬の黒變したるもの又は褐色の變種もある。」
「夏目漱石全集第九巻に゛文鳥゛の名文があることは多くの人の知るところある。」
最後には 文鳥短歌も載っており
「安らかに頼みつきたるさまなして
わが掌のうへに遊ぶ文鳥 金子薫園」
ほほ~っ、へへ~っって
難しくって 感心ばっかりの解説文です。
白文鳥に対しては誇ってますね~
まぁ当然、美しい鳥ですから。
絵図は櫻文鳥しかなかったのですが、
もしかしたら、白文鳥のもあったのかな?
白文鳥の方が格上?
そうとれそうな文面ですが、
櫻文鳥の中には 今で言うパイド文鳥が稀に表れるって
この頃わかっていたようですね、変種だって。
それにしても、この解説文を書かれた方、
まさか この後の時代、シナモン文鳥やらシルバー文鳥が誕生するとは
思わなかったでしょうね。



文鳥と ぼけ(木瓜)の花



絵図は実物大? (比較文鳥:るるか、24g ちょいチビすけ)


